2022年11月18日

口銭(こうせん)

「仕入れ額に口銭をのせて」
商売をしていると、このような言葉をよく聞きます。以前社長に「そんな薄口銭では会社がつぶれてしまう」
などとよく言われました。
口銭は江戸時代に発展した商業利潤のことで、辿っていくと問丸の問銭や問丸得分などが起源だと言われています。
問丸とは、鎌倉時代や室町時代に港など交通の要地となっている場所に拠点を置き、物資の保管や運搬、販売などをしていた業者のことです。
そもそも問丸は、平安時代に年貢の輸送を主に行っていました。
それが、鎌倉時代の末期から一般の商品も扱い始めたことから、職業の一つとして変化したという経緯があります。
さらに、江戸時代に入って問丸が「問屋」と呼ばれるようになると、問銭や問丸得分も「口銭」と呼ばれるようになりました。
口銭には、商品の運賃や保管料の他に仲介手数料なども含まれます。
また、当時は、銀で納めると口銀、米で納める際は口米という呼び方もされています。
現代においても口銭は存在しており、商品売買の紹介やサービスの仲介をしたときの手数料(謝礼)に当たるものです。

特に商社の場合には、ビジネスの仕組み上、口銭が欠かせません。
保管料の意味もある口銭ですが、琵琶湖機械の倉庫には保管料をたくさんいただきたい商品が眠っていますねぇ


posted by はまちゃん at 07:13| Comment(0) | 日記